
photo credit: William Hook
知り合いの編集者の方と、「デジタルデータのあり方」について議論しています。
テーマは単純で
「デジタルデータを1000年残すにはどうしたらいいか?」
というのがメインです。
紙媒体だと、紙の質や保存方法にも依存しますが1000年間データが残ることを容易に期待できますが(マイクロフィルムは500年~900年と言われている)、デジタルデータではそうはいきません。
「データが残ることを期待できる場合と期待できない場合では、データを作る側の意識は当然違う」
わけでして、データの質や量に大きく影響するわけです。
今回はその導入として、現在よく知られているデジタル記憶媒体の寿命を調査しリストしてみました。
- ハードディスク
基本的に利用環境に依存しますが(特に温度)、寿命は数年と言われている。
パーソナルユースのIDEドライブだと1日8時間使用で3年。
企業サーバ向けSCSIドライブだと5年が目安。 - DVD
理論的には寿命は100年程度と言われているが、実際には数年でデータが消えてしまうこともある。最長でも30年が限界と言われている。
ディスクの品質・保存状況などが大きく依存する。 - コンパクトディスク
現在主流のアルミニウム反射膜を使ったものは20~30年が限度と言われている(80年もつという強気のメーカーもある)。
金の反射膜を使ったものでは100年前後もつといわれているが、現時点ではコスト面から実用に至っていない。 - Blu-rayディスク
調べてみたが、現時点でははっきりと寿命について言及されていないようだ。
ただ、開発途上の2001年の報告として「寿命は数百時間」というレポートが見つかった。
その後、技術的にどう寿命問題を解決したのかわからないが、寿命が長いことを期待できない論調が広まっているのは事実。 - メモリーカード
概ね10年程度らしい。
形状が小さく、メモリ自体の価格も落ちてきている為か、寿命よりも「書き換え数限界」の方が話題になっている傾向がある(数万~20万回程度。CDやDVDと比べると限界数は大きい)。 - 磁気テープ
データバックアップでよく使われるDAT(デジタルオーディオテープ)を利用した「デジタルデータストレージ」について調べてみると、約1年とのこと。
DLT(デジタルリニアテープ)では30年程度。
1000年のデータ保存を保障するデジタル媒体はない・・・というのが今回の結論です。
1000年どころか、子供や孫の代まで残すのすら保障されてないというわけです。
ちなみに、国内の主要なデータセンターのサイトを一通り見たところ、今回のテーマに見合った長期データ保存を保障しているところは一つもありませんでした。
我々、チームLeft Handleのような「インターネット利用ITソリューションサービス」を行っている組織はこのことをどう考えていけばいいのでしょうか?
「インターネットには10年程度有効なデータがあればそれでいいんだよ」と言っちゃうのも手ではあります。
しかし・・・「10年程度有効なデータ?なんじゃそれ?」となりませんか?ボクはなります。
このコラムシリーズでは、この点についてじっくり考えていきたいと思います。
不定期更新ではありますが、お付き合いの程を。
参考資料:
